前回に引き続き、Kickの音作りの第二回目。
前回はサンプル一発ではなくキックをレイヤーする際のポイントを書きましたが、今回は良いサンプルを選んだ、もしくはレイヤーで作った後の話となります。
全体的に、音を積極的に作り込む、というよりは「大まかに作った音を補正していく」という形で適用する話になるので、よく聞き込んだ結果あまり必要はないかな、と思ったら飛ばしてしまっても構いません。必要もないのに使おうとするのは余計な混乱の元。
ただし、実際にEQやコンプを使わなくても良い、という音になる事はまず無いので、以降の解説を参考にして頂けると幸いです。
ちなみに、今年春に頒布した楽曲「Turn Your Switch」のEQとアナライザーはこんな感じでした。
元のサンプルだと60Hz以下が思い切り出ていたため、60Hz近辺に絞ってカット&100Hzも同じくらいの範囲でブーストをして低域の音量感をそろえ、後は邪魔な帯域(この場合は600~700Hz)を思い切りカットしています。こんなにカットして大丈夫?と思うかもしれませんが、カットした帯域は他の楽器が入り込んでくるところなので、むしろこのぐらいカットしないとキックだけで全体が埋まってしまい、ぐちゃぐちゃな印象になってしまいます。
実際のところ、打ち込みであればベロシティをちゃんと一定に整えていればコンプで音量を整える必要はないので、むしろサンプラー/シンセで調整しきれないレベルの細かいアタックをつける、という感覚で使うと最終的に良い感じのキックにすることが出来ます
ここまでが完了して一通りキックの簡単な音作りが終わりますが、実際はここからさらにもう一度EQをかけたりテープシミュレータをかけたりディストーションをかけたり…など、もうひと手間加えて「これぞ!」という音を作っていくのですが、キックの音作りに慣れていない人はひとまず「レイヤー→EQ→コンプ」の順に調整していくと、意外とすんなり自分の欲しい音に近づけると思います。
前回はサンプル一発ではなくキックをレイヤーする際のポイントを書きましたが、今回は良いサンプルを選んだ、もしくはレイヤーで作った後の話となります。
全体的に、音を積極的に作り込む、というよりは「大まかに作った音を補正していく」という形で適用する話になるので、よく聞き込んだ結果あまり必要はないかな、と思ったら飛ばしてしまっても構いません。必要もないのに使おうとするのは余計な混乱の元。
ただし、実際にEQやコンプを使わなくても良い、という音になる事はまず無いので、以降の解説を参考にして頂けると幸いです。
EQでのポイント
目指す音にもよりますが、だいたい次の帯域がキックでポイントとなる箇所です。- 50~60Hz…耳ではほとんど聴こえないが振動として体で感じる帯域
- 100~120Hz…耳で聴こえる低域
- 600Hz-800Hz…「カッ」「パコッ」といった音として感じる帯域(キック的には大幅カットしても問題ない帯域)
- 2KHz~3KHz…キックのアタックとして感じる帯域。音によっては微妙に増減して調整
ちなみに、今年春に頒布した楽曲「Turn Your Switch」のEQとアナライザーはこんな感じでした。
元のサンプルだと60Hz以下が思い切り出ていたため、60Hz近辺に絞ってカット&100Hzも同じくらいの範囲でブーストをして低域の音量感をそろえ、後は邪魔な帯域(この場合は600~700Hz)を思い切りカットしています。こんなにカットして大丈夫?と思うかもしれませんが、カットした帯域は他の楽器が入り込んでくるところなので、むしろこのぐらいカットしないとキックだけで全体が埋まってしまい、ぐちゃぐちゃな印象になってしまいます。
コンプでのポイント
コンプレッサーのかけ方は研究の余地がありますが、ポイントとしては- レイヤーやEQでしっかりと低音を作り込んでいれば意外と深めにかけられる
- 最近のジャンルほどアタック感を強くしないと埋もれやすい
実際のところ、打ち込みであればベロシティをちゃんと一定に整えていればコンプで音量を整える必要はないので、むしろサンプラー/シンセで調整しきれないレベルの細かいアタックをつける、という感覚で使うと最終的に良い感じのキックにすることが出来ます
ここまでが完了して一通りキックの簡単な音作りが終わりますが、実際はここからさらにもう一度EQをかけたりテープシミュレータをかけたりディストーションをかけたり…など、もうひと手間加えて「これぞ!」という音を作っていくのですが、キックの音作りに慣れていない人はひとまず「レイヤー→EQ→コンプ」の順に調整していくと、意外とすんなり自分の欲しい音に近づけると思います。
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